2014年4月15日火曜日
「労働者の横暴」を許さない社会作り
【守られるべき企業】
よく「企業の横暴」という話は聞く。
ニュースでも見ることがある。
これが耳に馴染む普通のことであることは、
労働者が企業より弱い立場であるということが原則だと人は考えるからだ。
しかし、果たしてそうだろうか?
確かに、生活の糧を奪われるということは、
人生にとって非常に大きなことではある。
しかし、解雇されて、当たり前という労働者も残念ながらいるということは認識すべきだ。
どのような労働者も守られてしかるべきだということは、
非常におかしな話だ。
【解雇していい社員とは】
「遅刻が多い」
「休みが多い」
といった理由での解雇は、解雇事由にあたるようだ。
では、
「仕事が他の社員と比較して凄まじくできない」
「仕事のやる気がまったくない」
という社員はどうだろうか?
原則として、企業は解雇できないと言っていい。
遅刻もせず、休みもしないが、
まったく仕事のやる気もなく、
他の社員と比べても圧倒的に仕事ができない。
こういう社員を、企業は守る義務があるのだろうか?
仕方がないという判断をしては行けないのだろうか?
国や社会は、労働者を守ることと同様に、
働く場所である企業を守る必要がないのだろうか?
【解雇自由の国デンマーク】
デンマークという国では、解雇は自由であるらしい。
もちろん、セーフティネットがしっかりしている。
企業のほとんどには組合があり、労働者の再就職まで支援するそうだ。
こういう環境のため、不当解雇のような話は少ない国のようだ。
【支えきれない脆弱な企業】
企業がなければ、国は成長しない。
もちろん、企業がなければ、労働者もその糧を得られない。
つまり、労働者と企業の双方を守る必要がある。
大企業であれば、やる気のない社員を雇う体力はあるかもしれない。
しかし、中小企業では、一人を雇えば、もう一人雇うことは不可能・・
という会社は数多い。
その大きな大きな一枠を、まったくやる気のない、
教えても覚える気もなく、生産性も伸びない社員に渡すことが果たして正しいのか?
企業が潰れてしまう。
【国を支える労働者と企業を守るバランス】
もちろん解雇を無制限に認めるべきという話ではない。
失業手当を手厚くすればいいという簡単な話でもない。
組合がそう多くはない、日本においては、
国や自治体がセーフティネットを張り巡らすべきである。
ハローワークのようなどうにもならないような労働者紹介ではなく、
教育から派遣、紹介まで私企業並に動ける組織を作るべきだ。
企業にその事業を委託してもいい。
企業の税金の一部を、労働者保護にまわしてもいいかもしれない。
国や社会は、何で成り立つか?
国民と企業の税金だ。
国民の所得税は企業からもらう労働の対価だ。
企業がなければ、所得はない。
だから、双方をバランスよく守ることが繁栄につながる。
「企業の横暴」
は絶対に許してはいけない。
しかし、誤解を恐れずいえば、
「労働者の横暴」
も社会は許してはならない。
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