2012年5月16日水曜日

ビジネスの基本中の基本である会計を知る術

ビジネスをしていると思うこと。
それは、会計を知らないと、たいしたことは言えないということだ。

ビジネスは様々なもので成り立っているが、
組織が生き残る根本といえる会計という知識がないと、
全くかけ離れた発想、回答をしてしまうことになる。

確かに様々なことを考えるときに、
例えば資金の制約などといったことを考えるべきではない。
しかし、それはアイディアを生み出す作業のときのことだ。

アイディアをいざ実行にうつすときには、
様々な制約について考え、
いかに実行できるのかを考えなければならない。

会計知識が少しでもあれば、
馬鹿にされない程度の最低限の話はできる。

かといって、
仕訳などの経理業務を勉強するということではない。
会計というもの、会社がどうやって成り立っているのかということを、
理解するということだ。

私にとって、若い頃に読んだ本が、会計のなかでは、今でもバイブルだ。
京セラ会長・稲盛和夫氏の「実学」である。
稲盛氏は技術者出身の経営者である。
だから、経理のことなどはわからなかった。
しかし、経営者である以上は知らなければならないと、
自分なりに肌に感じながら勉強していった様が書かれている。
会計というもの、会社はどうやって成り立つかを知るには最高の本である。

この薄い本を読めば、
会計が少しは理解できるはずだ。


稲盛和夫の実学―経営と会計

2012年5月15日火曜日

”見極める力”を身につけるには?

経営を行うものには、物事を

”見極める力”

が必要だ。
経営者には多くの情報が入ってくる、
そしてそれを取捨選択しなければならない。

怪しげな儲け話
世の中のトレンド
社内の様々な噂話
などなど

こういう話をすぐに信じて確信に変えることは本当に危険だ。

今の世の中、新聞やテレビの報道ですら、いや、国家の発表ですら、
怪しい情報は多い。
すべて自ら調べて判断する癖をつけないと、
本当に判断することは危険だ。

社内の噂話や、事業判断なども、
人の意見を聞くという姿勢は重要であるが、
それは頭ごなしに信用するということはしてはいけない。

そこには、それぞれの情報を
”見極める力”というものが必要となる。

こういう能力はどうすれば身につくのか?
1)自ら調べるという癖づけ・・・裏取り
2)先を見通す力 ・・・このままいけばどうなるのかという想像力
3)決断力・・・実務に適応した決断力
4)視点・・・すべてを見通す大きな視点
これぐらいあれば、”見極める力”というのは備わるはずである。

まぁ、それが難しいのですが・・・





組織拡大のための秘訣

社会においてももちろんそうだろうが、
企業組織において”人を信じる”ということは非常に重要である。

”人を信じる”から、人に仕事を任せることができる。
”人を信じる”から、組織は大きくなれる。
”人を信じる”から、売上も多くなる。
”人を信じる”から、利益も多くなる。
人を信じないことには、会社は大きくならない。

しかし、人に仕事を任せられないという人は多い。
理由は、

「自分の仕事がなくなるから」
「危なくて任せられない」
「大事な仕事だから」・・・
これはすべて間違った考えだ。

今までやってきた仕事を人に任せて、
自らは自らの新しい価値を見出せばいい。

大事な仕事ができる人を増やすことが、
組織の強さになり、会社の強さになる。

また、経営者でも”人を信じる”ということができない人は多々いる。
特に創業経営者に多く感じる。
これまで1人でやってきた自負もプライドもあるのだろうが、
これでは、会社は大きくなれないし、
いつまでも最下層の仕事を社長がやっていなければならなくなる。
そして、人を信じない経営者には、人はついてこなくなる。
これは、組織崩壊につながる。

”人を信じる”ということは、簡単そうで難しい。
そして、信じた結果、裏切られることも多い。
というよりは、ほとんどがそのケースになるのかもしれない。
しかし、それでも、”人を信じる”ということをしなければ、
会社の拡大は果たせない。

であれば、

裏切られようが、”人を信じる”しかない!

2012年5月14日月曜日

かわいそうなビジネスリーダー

全体像を見えない人がビジネスリーダーや管理職、経営者になることは非常に怖いことだ。

なぜなら、目先のことで終始してしまうからだ。

ビジネスだと思ったことが実は、ビジネスにはならない。
全体が見えないから、ビジネスを仕組み化するということができない。
会社の利益は、(売上ー経費)であるということを頭でわかっていても、体ではわかっていない。
キャッシュ・フローという概念がわからないため、金をアホみたいに使う。

信じられないことかもしれないが、
こんなことが実際に起こる。それも頻繁に。

こういう人はビジネスリーダーになってはいけない。
もし、請われたら、断る勇気を持たなくてはならない。

私の知り合いは、自分が社長に相応しくないと、
自らを降格して、部下を社長にしようとしている。
これはすごい決断である。
尊敬に値する。

断る勇気といっても、こんなことが普通にできる人は少ない。
上にあがればあがるほど、影響力は大きくなる。

いま、役職者になりたいという人は減っているらしい。
責任が重くなるというのが原因らしい。
そういう人は、そのままでいた方がいい。
そういう心構えで、上にたつことは不可能だからだ。

それを避けるためには、

大きな視点

を手に入れるしかない。
これは、会社で仕事をしている人はもちろん、個人で仕事をしている人も同様である。

ノマドブームの原点は「人に仕えることは人に縛られること」

『人に仕えることは、人に縛られることだ』

この言葉は、『奇貨居くべし(春風篇)』宮城谷昌光の一節である。
私にとって、この言葉はこの5冊もの長編のなかで、最も心に残る一節となる。
長きに渡り、私も会社に所属してきた。
そして経営層として取り立てていただき、多くの勉強をさせていただいた。
多大なる感謝もあるが、やはり、残念なことに、
この言葉をどうしても思い出さざるを得ない場面は多々生じる。

当たり前のことなのかもしれない。
資本主義社会において、資本家が一番の権力者である。
中小企業においては、ほとんどの場合は資本家=社長である。

この小説の主人公である呂不韋は、更に思う。
『・・・官途において累進するということは、自己の表現のはばを広げるというより、むしろ逆で、自分を殺し続けることになるのではないか。それなら、高官になりたいという夢は棄てた方がよい。ただ高位にすわるのは、いたって不自由で、人の情をうしなった自己である。』

これは、小さな企業から国家において、現在も当てはまる言葉ではないだろうか?
不自由さ、人の情を失うことを避けたい人が、
フリーエージェントになることを求め始めたのが、

ただ、これは、
「自由にやりたきゃ、一人でやればいい」
という簡単な言葉で済むことではない。

松下幸之助氏のように、人の意見を尊重して経営を行なってきた人もいる。
自己のはばを広げられる居場所もないわけではないと思っているし、思いたい。
自分を殺し続けることになるぐらいの居場所であれと思う人は、、
やはり今の居場所は棄てた方がいいのかもしれない。


奇貨居くべし―春風篇 (中公文庫)

2012年5月13日日曜日

人に仕えるということ

『主に仕えるのであれば、わが身の外をもってではなく、内をもってすべきだとおもいます』

これは、宮城谷昌光氏「奇貨居くべし(春風篇)」の一節だ。

『従業員も千差万別である。巧言を呈する者を近くにおけば気分はよく、その巧智を商売にまわしてみると、おもったほどの成果をもたらさない。・・・ほんとうに主人を喜ばせる者とはそういう者たつまり男でも女でも内なる容姿というものがあり、その容姿のすぐれている者こそ、依恃に値する。・・・』


これを読んだときに、いかに外をもって仕える人が現代には多いかということが頭をかすめた。確かに、既に時代は違う。この本は紀元前のことが書かれている。

しかし、”人が人に仕える”ということは、別に時代が変わろうが、本質は変わらない。

ただ、仕える側だけではない。
”主”の方も、おかしくなっているのが現代なのかもしれない。
仕える側が”内”をもって仕えていても、”主”の側は何も考えていないというケースも非常に多い。
その場合の仕える側の落胆は、想像に難くない。
絶望でしかない。

時代は変わっても、
主従の本質的な関係は変わらないと思う。

もう一度、人間の歴史を見直し、
人としての生き方を見直すべきではないだろうか?



2012年5月11日金曜日

電力会社を取り巻く構造を見直すことが脱原発につながる

東京電力が値上げをする。
これはある意味仕方のないことかもしれない。

東電値上げ「厳格に査定」=枝野経産相


しかし、仕組みは国と同じである。
減らすべきものをすべて減らしてから、値上げすべきだ。
完全民間なら何も言うべきことはないが、
民間でありながら、公営と同じである。

「値上げは私ども(東電)の権利です」
と恥ずかしげもなく言える神経がわからない。
1社しか利用者には選択肢がないのだから、
上げようと思えば、いくらでもあげられる。

となれば、やはり国営にすべきなのだろう。
しかし、国営だからといって、信用はできない。
天下りでいくらでも太れるわけだ。


となると、最善の方法は(国民にとって)、
発送電分離の上、一定の基準をもって、
民間参入をほぼ完全に自由化することだ。

NTTのケースもあり、
競争が生まれるべきだ。
そうすれば、価格は適正化するし、
原発反対の人は原発を使わない電力会社を使えばいい。

原発を抱える電力会社を皆で使わなければ、
自然と脱原発になる。

安易に値上げを許すべきではない。